ブックタイトル京都山科 非公開文化財等の特別公開
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京都山科 非公開文化財等の特別公開
住所:山科区御陵平林町22Tel:075-581-0853拝観時間:9:00~16:30(受付終了16:00)拝観料:500円 アクセス:JR「山科駅」,地下鉄東西線「山科駅」下車徒歩約10分1祥寺は,嘉祥元年(848年),仁明天皇の皇后,文徳天皇の生母・藤原順子の発願により創建された。開基は恵運(えうん)※。 造営がほぼ完了した貞観末期には,上・下大伽藍や塔頭坊舎700余を有し,現在の山科北部一帯を独占するほどの大寺院として権勢を誇った。 しかし,応仁・文明の乱には,上・下両寺ともに灰燼に帰し,衰退の極に達した。 そして,江戸時代に境内地復旧の令を受け,寺の一分を回復,ほぼ現在の安祥寺の基となっている。安安祥寺令和によみがえる名門寺院あんしょうじ木造五智如来坐像(京都国立博物館寄託)*展示予定は京都国立博物館ウェブサイトを ご確認ください。 https://www.kyohaku.go.jp2019年国宝指定へ木造十一面観音立像重要文化財多宝塔跡 宝暦7年(1756年)に再建された二重宝塔跡。塔は明治39年(1906年)に焼失する。創建時に造立された五智如来坐像が本尊として祀られていたが,京都国立博物館に寄託されており,難を逃れる。今日まで完全な姿でつたわるのは奇跡のようである。 五智如来像は,大日如来に備わる5つの知恵(法界体性智,大円鏡智,平等性智,妙観察智,成所作智)を金剛界五仏[大日,阿?(あしゅく),宝生,阿弥陀,不空成就(ふくうじょうじゅ)]で表している。安祥寺の木造五智如来坐像は,初期密教彫刻の最重要作例の一つであり,5体揃って伝わる国内最古のものである。2019年3月,文化審議会にて国宝指定の答申がされている。秋の特別公開 豊臣秀吉は朝鮮出兵の際,五畿内寺院の梵鐘(ぼんしょう・釣鐘)を陣鐘(じんがね・軍の進退や,種々の合図に打つ鐘)として差し出させた。事終わって返納の時に,誤って安雲寺の梵鐘が返納されたと伝わっている。今となっては安祥寺の梵鐘の行方は定かでない。COLUMN梵鐘 (京都府指定文化財)四天王像 世の中(国)と仏法を護る守護神。増長天像のみ江戸時代の作とされるが,持国天像・広目天像・多聞天像は平安時代(10世紀)に遡る古像である。木造十一面観音立像(重文)の傍らに配置されている。※恵運とは 東寺の実恵(弘法大師空海の弟子・高野山開創・東寺第2世)の弟子。入唐八家の一人。 当代屈指の高僧恵運は,貞観3 年(861年)に行われた東大寺大仏修理落慶供養にて,召請された僧1,0 03名の中,開眼導師を勤めた。1